
日本の歴史文化を感じよう!古都・京都の定番観光スポット25選
国内・国外からも観光地として人気が高い京都。
歴史的に貴重な建造物が多く残されており、17の文化財が世界遺産に登録されている。
古風で美しい街並みを維持するための条例が存在するため、建造物や観光スポットだけでなく、街自体にも古都ならではの雰囲気が残る。
魅力的な観光スポットが多く、宿泊施設や飲食店なども多く集まっており、どこから観光すれば良いか迷うはず。
今回は初めて京都を訪れる方向けに、定番の観光スポットやお勧めの宿泊施設・飲食店などを紹介しよう。
京都ってどんなところ?
本州中央付近、関西地方に位置する京都府。
794年に長岡から京都へ首都を移してから、明治維新が起きるまで、京都は日本の首都として栄えてきた。
神社仏閣などの歴史遺産が多いため、景観が守られ続け、街全体が古都ならではの落ち着いた雰囲気を維持し続けている歴史都市だ。
京都府内には、国指定の重要文化財(建築物)が約300点もある。
日本の歴史・文化・伝統を最も感じられる土地と言っても過言ではない。

京都のおすすめの観光シーズンは?
京都を観光するなら、なんと言っても春と秋がおすすめだ。
春は桜、秋は紅葉と神社仏閣が調和した美景から、日本の情緒を感じられるだろう。
春なら「醍醐寺」や「平安神宮」、「東寺」が桜の名所となり、境内に桜が咲き乱れる。
秋には「音羽山 清水寺」や「高台寺」の境内の木々が色づき、荘厳で神秘的な空間を散策できる。


京都の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 軽めのジャケットおよび薄手のセーター
- 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
- 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
京都への移動方法は?
新幹線なら東京から2時間10分で移動でき、天気が良ければ富士山の美しい風景を車窓から見られる。
また、名古屋からは34分。大阪からは20分程度で移動できるため、関西地方の大都市である京都・名古屋・大阪を巡る旅行もお勧めだ。
京都観光の主要交通手段
日本有数の観光地ということもあり、市営地下鉄・JR・私鉄やバスなど、公共交通機関が充実している。
観光地が多く集まる京都市内の移動はバスが基本。観光地周辺には必ずバス停がある。
地下鉄には2つの路線があり、京都市内と宇治市を通っているため、渋滞に時間を取られたくない方にはピッタリ。
初めての京都観光で訪れるべき定番観光スポット25選
激しい戦火や時代の変化にも負けず、景観を保ち続けた建造物や風情ある町屋の風景と、四季折々の豊かな自然が調和する京都。街中のいたる所で、古都ならではの雰囲気を感じられる。
京都の魅力を満喫できる、定番観光スポットを紹介しよう。

1. 音羽山 清水寺
778年に開かれ、1994年にはユネスコ世界文化遺産に登録された。
音羽山の中腹に広がる13万㎡の境内には、国宝と重要文化財を含め30以上の伽藍や碑がある。
春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪と季節ごとに違った景色に映える清水寺も見もの。

2. 伏見稲荷大社
五穀豊穣、商売繁昌、家内安全、病気平癒、諸願成就の神様として日本各地で親しまれ、全国で約30,000社あると言われる稲荷神社の総本宮。
711年に創建された。
特に注目度の高いスポットは、「千本鳥居」。
本殿の後ろに朱色の鳥居がトンネル状に連なっている。

3. 金閣寺
室町幕府の第3代将軍、足利義満がその住まいとした「北山殿」を由来とする寺院。
義満の法名をとって鹿苑寺と名づけられ、自身が創建した相国寺の山外塔頭寺院(=本院とは別の場所に造られた隠居後の庵を寺にしたもの)となっている。

4. 南禅寺
13世紀後半、2度のモンゴル(元)の襲来をはねのけた亀山上皇が法皇となり、禅寺としては日本初の勅願寺としたのが元となっている。
国宝となっている方丈は豊臣秀吉によって建てられた京都御所の建物を、江戸時代に移築したもので、狩野派による桃山美術らしい絢爛な障壁画や、左甚五郎作と伝わる彫刻や小堀遠州による石庭も有名。

5. 元離宮二条城
1600(慶長5)年の関ヶ原の戦いに勝利し天下統一を果たした徳川家康が、京都での拠点とするため1603(慶長8)年に完成させた二条城。
都の中心部、洛中における城として410余年の歴史をもつ歴史遺産だ。1994年には、「古都京都の文化財」の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。

6. 貴船神社
京都市左京区、貴船山麓の貴船川沿いに鎮座し、水を司る高龗神(たかおかみのかみ)を御祭神に祀る、全国に約2,000社ある水神の総本宮。
創建年代の詳細は不明だが、天武天皇御代の白鳳6年(677)に社殿造替の記録が残っており、1,300年以上の歴史をもつ日本屈指の古社といわれる。

7. 八坂神社
御祭神は、素戔鳴命(スサノヲノミコト)、櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)で、全国に点在する八坂神社や素戔鳴尊が御祭神の関連神社、約2,300社の総本社。

8. 平安神宮
遠くからでも目に飛び込んでくる高さ24m、幅18mの大鳥居がトレードマークの神社。日本の都を京都に移した平安時代から1100年を迎えたことを記念し、1895年に創建。平安遷都を行った第50代桓武天皇と有終の第121代孝明天皇が祀られている。

9. 東寺
延歴13(794)年の平安京遷都の2年後に西寺とともに造られた寺院。
西寺は平安時代末期に荒廃したが、東寺の建物は何度も焼失しながら再建が繰り返された。
豊臣秀頼による金堂や、徳川家光による五重塔などが残り、いずれも国宝に指定されている。

10. 天龍寺
臨済宗天龍寺派の大本山。
室町時代初期の1339(暦応2)年、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うため、夢窓国師を開山に創建した。
後嵯峨天皇の亀山離宮跡地に広がる境内は日本最初の史跡・特別名勝で、1994年には「古都京都の文化財」の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録された。

11. 渡月橋
平安時代の9世紀前半に架けられたという橋で、何度も流出しているが、そのたびに架け直されてきた。
鎌倉時代の亀山上皇が橋の上を月が渡るように移動していったことからこの名がつけられたといわれている。
歌川広重や葛飾北斎をはじめ、数々の浮世絵にも取り上げられ、嵐山を代表する風景となった。

12. 北野天満宮
平安時代中頃の947(天暦元)年に創建されて以来1,000年以上の歴史をもつ古社で、菅原道真公を御祭神とする全国12,000社の天満宮、天神社の総本社。
天神信仰発祥の地であり、「北野の天神さん」「北野さん」の名で呼び親しまれてきた。

13. 京都国立博物館
1897年に帝国京都博物館としてオープン。京都に縁の深い美術作品や文化財を中心に、日本や東洋の古美術品や埋蔵文化財など、約14,600件の収蔵品を保管している。
その中から考古遺物、陶磁器、仏像などの彫刻作品、平安時代から近世にかけての絵画、書跡、染織、漆工、金工など京都の歴史が薫る美術工芸品の展示や、特別展を開催。

14. 龍安寺
「古都京都の文化財」の一つとしてユネスコ世界文化遺産に登録されている、臨済宗妙心寺派の禅宗寺院。
室町時代の1450(宝徳2)年、幕府の管領だった細川勝元が徳大寺家の山荘を譲り受け、妙心寺第五祖の義天玄承禅師を開山に迎えて創建した。

15. 仁和寺
「古都京都の文化財」の一つとしてユネスコ世界文化遺産に登録されている、真言宗御室派の総本山。
平安時代前期の仁和2(886)年、第58代光孝天皇の勅願で建立が始まり、次代宇多天皇によって仁和4(888)年に創建された。
寺号の仁和は元号に由来している。

16. 京都タワー
京都駅の改札を出てすぐ目の前にそびえ立つ。
京都の街を照らす灯台をイメージして建設され、高さは131mで京都市街で1番高い建物だ。
1964年にオープンして以来、3200万人以上の人々が訪れている。
地上100mの展望室からは、京都の街並みをぐるりと見渡せる。さらには、設置されている無料の望遠鏡を通して天候の良い日は大阪も見ることができる。

17. 下鴨神社 (賀茂御祖神社)
正式名称は「賀茂御祖神社」。
京都市内を流れる鴨川の下流に位置することから「下鴨さん」「下鴨神社」の名称で親しまれている。
東西2棟からなる本殿は国宝に指定されていて、京都で最も古い神社のひとつだ。1994年にはユネスコの世界遺産にも登録された。

18. 京都水族館
2012年3月、京都駅近くの梅小路公園内にオープンした、内陸型大規模水族館。10エリアで構成される館内では、鴨川に生息する国の特別天然記念物オオサンショウウオをはじめ、ケープペンギンやゴマフアザラシ、魚類やクラゲなど約250種、総数約15,000点のいきものを飼育展示。

19. 銀閣寺
室町幕府の第8代将軍、足利義政が建てた山荘、「東山殿」を元とした寺院。金閣寺とともに相国寺の山外塔頭寺院(=本院とは別の場所に造られた隠居後の庵を寺にしたもの)となっている。
義政の死後、法名から慈照寺と名づけられた。

20. 上賀茂神社(賀茂別雷神社)
神代の昔、御祭神である賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)が本殿北北西の神山(こうやま)に降臨し、天武天皇白鳳6年の678年に地元豪族の賀茂氏が社殿を造営したことが創祀とされる、京都最古参の神社。上賀茂神社の社名は通称で、正式には御祭神の名を冠した賀茂別雷神社という。
境内にある砂山は立砂と呼ばれ、神山をかたどっている。

21. 建仁寺
京都最古の禅寺で、臨済宗建仁寺派の大本山。
建仁2(1202)年、鎌倉幕府二代将軍の源頼家が寺域を寄進し、栄西禅師を開山として創建された。
京都五山第3位の格式をもち大いに栄えたが、戦乱や火災などにより荒廃。慶長年間に安国寺恵瓊が方丈を移築して復興が始まり、徳川幕府の保護で堂塔が再建された。
その後、明治政府の宗教政策等により、臨済宗建仁寺派の大本山として独立。高台寺や法観寺(八坂の塔)は、建仁寺の末寺にあたる。

22. 東福寺
臨済宗東福寺派の本山で、摂政九條道家が聖一国師を開山として菩提寺建立を発願し、1236年から19年かけて1255年に七堂伽藍を完成した。京都五山の一つでもある。
創建以来幾度も兵火に遭い、現在の山門は1425年に再建され、現存する禅寺の山門としては日本最古のもので知られる。1952年に国宝に指定され、高さ22mという大きさを誇る。

23. 醍醐寺
平安時代前期の874(貞観6)年、弘法大師空海の孫弟子で修験道中興の祖とされる理源大師聖宝が創建した寺院で、真言宗醍醐派の総本山。
醍醐山全山の200万坪にも及ぶ寺域をもち、その広さは、京都市内でも最大規模。
境内は山上の「上醍醐」と山裾の「下醍醐」に分かれ、80余りの堂塔が点在している。

24. 高台寺
京都東山の山麓、八坂の塔で有名な法観寺の北東にある臨済宗建仁寺派の禅宗寺院。豊臣秀吉没後、正室ねね(北政所)は大阪から京都へ移り住み出家する。その後の1606(慶長11)年秀吉の菩提を弔い、自身の墓所として東山界隈でも屈指の名刹、高台寺(正式な名称:高台聖寿禅寺)を創建する。寺名はその時、後陽成天皇より「高台院」の号を賜ったことに由来する。
高台寺の名を国内外に轟かせているのが秋の紅葉だ。約1,000本ものモミジが織り成す、美しいグラデーションは圧巻。夜のライトアップでは、荘厳で神秘的な美景を堪能できる。

25. 哲学の道
観光名所としても人気の高い銀閣寺から、熊野若王子神社まで続く散歩道。
京都大学からも近い疏水沿いの約2kmの小路で、20世紀初頭の哲学者で、京都大学の教授でもある西田幾太郎が思索に耽りつつ、この道を毎朝歩いたことにちなみ、「哲学の道」と名付けられたという。
1987年には「日本の道百選」にも選ばれている。

特別な体験ができる京都のスポット7選
京都に数ある観光スポットの中でも、日本や京都の文化をより深く体験できる特別な場所を厳選して紹介する。
京都らしいディープな体験を楽しみたい方は、ぜひ観光プランに取り入れてほしい。
1. 猫猫寺 開運ミュージアム
京都・八瀬エリアの築100年の古民家を寺院風に改装した美術館。猫好きの聖地として知られ、本尊は招き猫の大日猫来(だいにちにゃらい)。
祭神として素戔猫尊(すさにゃるのみこと)と猫照大神(ねこてらすおおみかみ)を祀る、アートと開運が交差するユニークな空間である。
室内には襖や天井いっぱいに猫を描いた作品が並び、ギャラリーでは11歳から猫作家として活動する加悦雅乃の作品を中心に展示。

2. 漢字ミュージアム
中国から伝来し、日本独自の文字文化へと発展させた「漢字」について楽しみながら学べる日本初のミュージアム。
入口正面に掲げられるのは、毎年年末に清水寺で発表される「今年の漢字」の大書。2階まで貫く「漢字5万字タワー」や全長30メートルにも及ぶ「漢字の歴史絵巻」など、見ごたえある展示が並ぶ。

3. 京都鉄道博物館
1972年の開館からSLの聖地として親しまれてきた梅小路蒸気機関車館を改装し、2016年にオープンした京都鉄道博物館。
「地域と歩む鉄道文化拠点」を基本コンセプトに、驚きや感動の実体験を通じて鉄道の歴史や安全、技術を学べる日本最大級の鉄道博物館だ。
館内1階には、梅小路蒸気機関車館から受け継いだSLを含め、計53両の鉄道車両を収蔵展示。

4. サムライ忍者ミュージアム 京都
京都の中心部、「錦市場」から徒歩1分の場所にある「サムライ忍者ミュージアム 京都」。忍者について学び、体験できる施設だ。
施設内は4つのフロアの分かれており、侍の甲冑や日本刀、忍者の道具や武器など、歴史的な展示物が並ぶ。
展示物には英語の解説もあり、英語でガイドしてくれるツアーも開催されている。
また、忍者衣装や侍の甲冑の衣装に着替えて写真撮影できる体験も人気。

5. 京都陶磁器会館
有名な観光スポット・清水寺のふもと、東山五条界隈は、伝統工芸品「京焼・清水焼」の街だ。
五条坂周辺には、今も多くの作家や窯元たちが工房を構えている。その登り口に位置するのが「京都陶磁器会館」だ。
1階のショップには、京都で活動する作家・窯元の展示・販売をはじめ、特集コーナー、実演スペースがある。
繊細な絵付けが施されたものや、日常に馴染むモダンなデザイン、透き通るような青磁や白磁など、バラエティ豊かな作品が展示・販売されている。

6. 西陣織会館
京都の伝統産業である「西陣織」の紹介と販売を行う施設。西陣織とは、京都市街の北西部で生産される先染めの紋織物の総称で、染色した糸で織られた精密な文様が特徴。
国の伝統工芸品にも指定されている。「西陣織会館」では、西陣織の製造工程を学べるパネル展示やビデオ映像、熟練の職人による手織やつづれ織の実演などを実施。

7. 日本伝統文化入門公演(ギオンコーナー)
祇園に春を告げる「都をどり」の専用劇場「祇󠄀園甲部歌舞練場」に隣接する「祇󠄀園甲部歌舞練場小劇場」で毎日上演。
日本が世界に誇る伝統文化や伝統芸能7つを、1時間という短時間で鑑賞できる。
演目は、華やかな衣装に身を包んだ舞妓による艶やかな「京舞」、ユネスコの世界無形文化遺産に指定されている「文楽」、現実社会をコミカルに表現する「狂言」、世界最古の音楽の一つとされる「舞楽」、「茶道」、「華道」、「箏曲」の7つに新たに「能」が加わり、「文楽」と「能」を時期によって変更し、披露している。

京都で訪れるべきレストランとカフェ7選
京都には日本らしさを感じる和菓子や宇治抹茶といったグルメがたくさんある。
可愛らしい見た目の和菓子や宇治抹茶を活かした抹茶料理、京都の伝統に基づいた京懐石、伏見の日本酒など、京都観光で味わうべきグルメを満喫できる飲食店とカフェをご紹介。
1. 南禅寺 順正
南禅寺の参道で古くより愛されてきた湯豆腐を通じて、京都に根付く湯豆腐文化や、伝統的な京都文化を伝える老舗。
季節の草花が四季折々の表情を映す1,200坪の回遊式庭園を眺めながら、名物の湯豆腐や湯葉をゆったりと堪能できる。庭園内にある「順正書院」は、江戸時代の蘭学医・新宮凉庭が建てた医学学問所で、現在は国の登録有形文化財にも指定。
メニューは、気軽に楽しめるコースと旬の食材を使った京会席をご用意。国産大豆を使った湯豆腐か、出来立ての引上げゆばからメインを選べる3,630円の「花コース」は、焚合せや田楽なども付く大満足の内容。

2. 京都祇園 あのん 京都祇園本店
古い京町家が点在する祇園の切り通し沿いに佇むあんこスイーツ専門店。
営むのは、“赤いダイヤ”と呼ばれる北海道十勝産小豆を使ったおはぎで有名な「サザエ食品」だ。
長年培ってきたあんこ作りの技法を軸に、和洋の枠にとらわれない“新趣”のお菓子が多彩に揃っている。

3. グリル小宝
昭和36年(1961)創業、60年以上に渡り地元で愛され続ける老舗洋食店。
看板メニューは、薄焼き卵でケチャップライスを包み、茶色いデミグラスソースをかけた昔ながらのオムライス。
“京都のオムライスといえばグリル小宝”と言われるほど人気が高く、これ目当てに多くの観光客も訪れている。
美味しさの決め手は、“ドビソース”と呼ばれる秘伝のデミグラスソース。

4. 伏水酒蔵小路
鴨川、桂川、宇治川が流れ、伏流水が豊かだったことから伏水と書かれていた伏見。
酒造りに適した米にも恵まれ、昔から日本屈指の銘酒の里として知られている。
伏水酒蔵小路はそんな伏見の銘酒18蔵、120銘柄にもおよぶ日本酒と、それに合わせた料理が心置きなく楽しめる場所だ。

5. 貴船 ひろや
鴨川の源流である貴船川沿いにたたずむ、昭和7年(1932)創業の料理旅館。
京都が誇る夏の風物詩、「川床」の名店としても知られ、シーズンになると多くの客が訪れる。
清冽な貴船川上に設けられた川床は、涼やかな風が吹き抜け、川のせせらぎも耳に優しく風情たっぷり。最高のロケーションでいただけるのは、一品一品工夫を凝らした見た目も華やかな季節の会席料理。
美味しさはもちろん、目や耳や鼻……五感で満足できる体験は、旅の最高の想い出に。

6. フランソア喫茶室
1934年9月開業の名曲喫茶で、豪華客船のホールを思わせるイタリアン・バロックを基調とした装飾とステンドグラスが印象的。
クラシック音楽が流れる静謐な空間にゆったりと身をゆだねて味わうコーヒーや軽食。
時代も、外の喧騒も忘れさせてくれる豊かな時間がフここには流れている。2003年には国の登録有形文化財に指定された、京都を代表する喫茶店だ。

7. 先斗町 魯ビン
京都を代表する花街のひとつ、先斗町の路地奥に佇む京料理店。
築150年の「高木福」という京町家を利用した情緒ある空間で旬の食材をふんだんに盛り込んだメニューが味わえる使用する食材は、全国各地から厳選して仕入れるほか、板長が毎朝市場に出向き自ら目利きしてセレクト。
仕入れにより日々変わるメニューが楽しい。

京都の定番ショッピングエリア5選
京都ならではの食材が揃う錦市場やアートも楽しめる書店、独特な空間が魅力の京都駅ビルなど、多種多様なショッピングスポットがある。
その中でも特に訪れてほしいスポットを紹介しよう。
1. 錦市場、京都錦市場商店街振興組合
錦市場は京都のメインストリート、四条通りから北にあたる錦小路通にある。
この場所で魚店が繫盛し、1615年に江戸幕府からのお墨付きを得てさらなる発展を遂げたことがはじまり。
「京の台所」の名称で親しまれていて、京野菜、琵琶湖の川魚、鱧、ぐじ、笹カレイ、湯葉、生麩、漬物などの食材がずらり。
京都ならではの食材は、ほぼここで揃う。

2. 京都岡崎 蔦屋書店
岡崎エリアにあるコンサートホール「ロームシアター京都」に入る書店。
「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブによる生活提案型商業施設のひとつ。
1階は書店とカフェ、2階はカフェ&レストラン、3階は展示スペースという構成で、本とアートにゆっくりと触れられる空間を提供する。

3. 京都駅
ショップやレストラン、ホテル、文化施設などが入る京都駅直結の大型駅ビル。
地下2階から1階にある「京都駅ビル専門店街 ザ・キューブ」では、京都らしいおみやげやスイーツ、トレンドをおさえたファッションや雑貨のショップが立ち並ぶ。
駅ビル西側には「ジェイアール京都伊勢丹」があり、ファッションやコスメの人気ブランドが集結。
ショッピングを楽しむ観光客や地元客でいつも賑わっている。

4. GOOD NATURE STATION
4つのフロアに高感度なお店が集う話題の複合商業施設。
1階には、オリジナルフードブランドの商品をはじめ、オーガニック認証を取得した農産物を扱うマーケットがあり、スープやサラダといったナチュラルデリを販売するキッチンコーナーも人気だ。
3・4階には、オリジナルのオーガニックコスメショップ、お土産探しにも最適なクラフト系セレクトショップ、“GOOD NATURE”の理念に共感するアーティストの作品を展示するギャラリーなどがラインアップ。

5. 新風館
2001年にオープンし、2016年に惜しまれながらも閉館した新風館。「伝統と革新の融合」をコンセプトに再開発が進められ、2020年にリニューアルオープンされた。
1階から7階にはアジア初上陸となるアメリカのホテルチェーン「エースホテル京都」が、地下1階にはこだわりの作品チョイスで知られるミニシアター「アップリンク京都」が入居。
他にもファッションや雑貨、レストランなど20以上の店舗が軒を連ねている。

日本の「おもてなし」が体感できる!京都でお勧めの宿泊施設5選
古都・京都らしく洗練された宿泊施設を3つに厳選してご紹介。
紹介する3つの宿泊施設なら、日本の「おもてなし」が体感できること間違いなしだ。
1. 京都センチュリーホテル
JR・地下鉄京都駅から徒歩2分と、絶好のロケーションを誇る京都センチュリーホテル。
観光にもビジネスにも最適な立地ながらも、館内へ足を踏み入れると都会の喧騒を忘れさせる、モダンクラシカルな空間が広がる。
1928年の創業より90年。長年培ってきた“おもてなし”の精神を受け継ぎながらも、時代のニーズに応えるサービスでゲストを迎えてくれる。

2. HOTEL THE MITSUI KYOTO
世界遺産・二条城の目の前、三井総領家邸宅の跡地に建つホテル。
当時の門や景石、灯籠など多くの遺構はそのままに、著名なデザイナー・アーティストとともに現代的なくつろぎの空間を構築し、ラグジュアリーホテルとして生まれ変わった。

3. MUNI KYOTO
「唯一無二の景色」というコンセプトで極上の癒しと体験を提供するラグジュアリーホテルで、京都・嵐山の麓、渡月橋の目の前に2020年8月に開業。
すべて50㎡以上のデラックスルームとなっており、各部屋からは四季折々の表情を見せる嵐山の景観を楽しめる。
幅280cmのダブルルームのベッド、京都素材を使用したオリジナルのバスアメニティなど細部にまでこだわっており、そのきめ細やかな配慮が心地よい。

4. BnA Alter Museum
アーティストがデザインした作品空間に泊まれる宿泊型ミュージアム。
高円寺に続き、京都には風光明媚な鴨川の近くに2019年にオープンした。
京都では、新進気鋭の現代アーティストたちが関西を中心に活躍するアートディレクターや建築家とコラボレーション。
31部屋ある多様なコンセプトの作品は、その部屋のためだけに手掛けられた“泊まれるアート作品”。

5. マリントピアリゾート
旅館、ヴィラ、グランピングとタイプの異なる宿泊施設を展開する「マリントピアリゾート」が2017年、天橋立に開業した旅館「天橋立離宮 星音」。
すべての客室から眼前に日本海を見渡せるという非日常感のあるロケーションが魅力です。

京都のお土産ならコレ!定番のお土産5選
京都にはお土産屋がたくさんあるため、どこで何を買うのか悩んでしまうほど。
あれこれと目移りしてしまうかもしれないが、初めて観光するなら、まずは定番のお土産をおさえておこう。
1. よーじや「あぶらとり紙」
1904年創業の老舗化粧品メーカー「よーじや」の看板商品である「あぶらとり紙」。
化粧直し前の肌に軽く当てて余分な皮脂を吸い取り、肌の化粧のりをよくする。
緻密な特殊和紙を箔打機で何度も叩き込むことで紙の繊維を活性化し、肌に刺激のないやわらかな使い心地と抜群の吸収力を実現。
花街の女性や映画関係者に長年愛されてきた。手鏡に映る京美人の顔のデザインも特徴的。

2. グランマーブル「マーブルデニッシュ」
京都生まれのデニッシュ専門店の看板商品は、ペストリーシェフが一つひとつ丁寧に焼きあげる「マーブルデニッシュ」。
生地にさまざまなフレーバーを練りこんで仕上げるデニッシュで、通常のパンより賞味期限が長く土産や贈答品としても人気。
12種類のレギュラーフレーバーのほか、旬のフルーツやナッツなどを使った期間限定フレーバーも随時発売している。

3. 伊藤久右衛門「宇治抹茶だいふく」
江戸時代後期の天保3年(1832)創業の茶舗、伊藤久右衛門。契約農家から仕入れる良質な宇治抹茶の販売で知られ、近年では和洋さまざまな抹茶スイーツを次々に発表し、人気を集めている。
約200商品のラインアップの中でもおすすめなのが、濃厚な抹茶あんを大福生地で包んだ「宇治抹茶だいふく」。厳選した宇治抹茶と四国の和三盆を使い、職人が丹念に炊き上げた抹茶あんは豊かな香りと上品な甘さが特徴。
仕上げにクリームを加えることで、まろやかな口当たりを実現している。

4. 今西製菓「Crochet (クロッシェ)」
創業140年を超える京飴の老舗「今西製菓」が手掛ける、新感覚の京飴ブランド。“色”をテーマに、通常2色で仕上げる京飴を多色使いし、ガラス細工のように美しく、かわいらしい飴を製造・販売している。
美しい色は、ヨーロッパの発色技術を手本とし、熟練の職人が長年守り続けて技術と融合させたここだけにしかない逸品だ。

5. お濃茶ラングドシャ「茶の菓」
1982年創業、京都北山に本店を構える本店の洋菓子店「マールブランシュ」が提供する看板商品。
京都・宇治の白川をはじめとした宇治茶を使用してラングドシャに焼き上げた後、オリジナルのホワイトチョコレートを挟んだその味わいは、まさに唯一無二。
今や京スイーツの定番とまで形容される。

京都ならではの伝統行事4選
千年の都・京都では、長らく続く伝統的な行事が現在も開催されている。
王朝絵巻が繰り広げられる葵祭、祇園囃子に活気付く祇園祭、五山送り火と夏は伝統行事が目白押し。
夏に京都を訪れたら、ぜひ伝統行事に参加してほしい。
1. 祇園祭
日本三大祭のひとつとして世界的に知られる「祇園祭」。
国内外から多くの人が訪れるこのお祭りは、869年(貞観11)に京の都をはじめ日本各地で疫病が大流行した際、八坂の神様に厄除けを祈願し、厄災を祓い清めたことがはじまりで、現在も八坂神社の祭礼として7月1日から1ヶ月間にわたり、さまざまな神事や行事が繰り広げられている。

2. 葵祭
毎年5月15日に京都の下鴨神社(賀茂御祖神社)と上賀茂神社(賀茂別雷神社)で開催される例祭で、祇園祭と時代祭に並び「京都三大祭」と呼ばれる京都の初夏の風物詩。
約1500年前に行われた、五穀豊穣を祈る祭事を起源とし、「枕草子」や「源氏物語」にも登場する、歴史と由緒のある祭だ。
正式名称を「賀茂祭」といい、平安中期の貴族の間では、祭といえば「賀茂祭」のことを指したそう。

3. 京都五山送り火
毎年8月16日の夜、京都盆地を取り囲む山々に、炎で描かれた文字や形が浮かび上がる「京都五山の送り火」。
東山の大文字を皮切りに、妙法、船形、左大文字、鳥居形と順々に火が灯されていく様は、幻想的で幽玄の美にあふれている。

4. 時代祭
祇園祭、葵祭と並ぶ京都三大祭のひとつで、毎年10月22日に行われる平安神宮の大祭。
1895年に行われた平安遷都1100年紀念祭の奉祝を発祥とし、平安京が造営された延暦時代から明治維新時代までの約1000年間を、時代を遡りながら紹介する時代風俗行列が一番の見どころだ。
明治維新の立役者である桂小五郎や西郷隆盛、戦国武将の織田信長など誰もが知る歴史上の人物が次々と登場。約2000人の市民が参加し、2時間をかけて練り歩く。

定番スポットの次はココ!京都市近郊の観光スポット5選
京都の定番とも言える観光スポットは、京都市内に集まっている。
この記事で紹介した定番スポットも、全て京都市内の観光スポットだ。
ここからは京都市から日帰りで行ける、京都市近郊の人気観光スポットを紹介しよう。
京都市内の定番観光スポットを満喫したら、これから紹介する観光スポットをぜひ巡ってほしい。
1. 平等院
平安時代の権力者・藤原道長が別荘として使用していたものを、息子・頼通が受け継ぎ、1052年に寺に改め開かれた。
1994年に世界遺産に登録。2014年の改修を経て、創建時の姿に近づいたとされている。本尊の阿弥陀如来像が安置されている阿弥陀堂は必見。

2. 天橋立
宮城県の陸前の松島、広島県の安芸の宮島とともに、日本を代表する絶景・日本三景のひとつに数えられる天橋立。
全長約3.6km、幅約20m~170mの砂州で、約5000本もの松が生い茂る。
何千年もの歳月をかけて自然がつくりだした神秘の姿は、日本の名松百選、日本の白砂青松百選、日本の渚百選、美しい日本の歴史的風土百選など、数々の日本百選に選ばれている。

3. 伊根の舟屋
古くから漁業が盛んな京都府北部に位置する伊根湾。
海沿いには、漁に使用する船置き場として一階部分が海と繋がる「舟屋」と呼ばれる建物が軒を連ねている。
約5kmに渡り、約230軒の舟屋が並ぶ景観は全国的にも珍しく、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

4. 比叡山延暦寺
標高848mの高さの比叡山一帯が境内となっている広大な寺で、天台宗を開いた最澄によって788年に創建。
比叡山と対立していた織田信長に、山上の堂塔伽藍や坂本里坊などを焼き払われるが、観音寺詮舜・施薬院全宗・天海大僧正らによって復興・再建される。
仏教総合大学としての役割を果たし、「日本仏教の母山」と呼ばれ、日本の歴史に大きな影響を与えてきた。
また、1000年もの間、都であった京都を守護するという役割も担っていた。1994年に世界文化遺産に登録されている。

叡山ケーブル・ロープウェイ
京都の八瀬から比叡山山頂までを、ケーブルカーとロープウェイを乗り継ぎ壮大な景色を楽しみながら移動できる。
ケーブル八瀬駅から比叡山中腹まではケーブルカーが運行。
出発地点から終点までの高低差は561mと日本一で、滑車に引かれたケーブルカーが急な傾斜を約9分かけて登っていく。
中腹からはロープウェイに乗り換え、比叡山頂までの486mを約3分かけて移動。
新緑や紅葉など四季折々の山の景観と京都市街を一望しながら、空中散歩を楽しめる。

5. 石清水八幡宮
桂川、宇治川、木津川の三川が合流する淀川を、見下ろすようにそびえる男山。京都と大阪の境ともいえるこの要衝にある石清水八幡宮は、かつて男山八幡宮と呼ばれた。
平安京が建設されたのち、清和天皇の貞観元(859)年に神託により九州の宇佐八幡宮から八幡大神を男山に移座したことにはじまり、のちには伊勢神宮に次ぐ国家第二の宗廟とされた。

京都と合わせて訪れるべき観光地
京都を満喫したら、これから紹介する2つの観光地も巡ってほしい。
どちらも日本を代表する人気の観光地であり、京都から1時間以内で移動できるため、ぜひ京都と合わせて観光してほしい。
1. 京都と並ぶ関西の人気観光地「大阪」
関西地方の最大都市にして、日本で2番目に大きい都市である「大阪」。
「京都駅」からJR東海道新幹線に乗れば、約30分で「大阪」に移動できる。
たこ焼きやお好み焼きなどの大阪グルメ、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」や水族館などのレジャー施設、歴史的建造物など、京都に負けず劣らず見どころが多い。

2. 京都よりも古い歴史を持つ「奈良」
京都と同じく、かつては日本の首都だった「奈良」。
京都へ遷都するまでは、奈良県が日本の首都だったため、京都よりも古い歴史を持つ。
奈良にも世界遺産に認定された国宝・重要文化財の建築物・仏像が数多く残されており、日本の歴史と伝統文化を感じられるスポットが多い。
京都駅から「みやこ路快速」に乗れば、乗り換えなし・約45分で奈良に到着する。

京都・大阪・奈良を巡るなら観光特急「あをによし」を利用しよう
2022年4月にデビューした、大阪、奈良、京都の三都を乗り換えなしで結ぶ近鉄が運行する新観光特急。
車両名の「あをによし」とは和歌などで使われる、古都・奈良にかかる枕詞。
外装カラーは、天平時代に高貴な色とされ、「冠位十二階」でも最上位とされた紫色とし、内外装ともに、正倉院の宝物をモチーフとした天平文様をあしらうなど、古都・奈良が培った悠久の歴史や文化を感じられる空間になっている。

京都観光に関するよくある質問
Q
京都を満喫するには何日間必要?
京都は見どころが多いため、最低でも2泊3日は必要です。京都市近郊の観光スポットも満喫するなら、3泊以上できるように日程を確保しておきましょう。
Q
京都の定番観光スポット以外も観光するならどこがお勧め?
京都市近郊まで足を伸ばして、この記事で紹介した「平等院」や「天橋立」、「伊根の舟屋」などの観光スポットがお勧めです。
Q
京都と合わせて観光した方が良い観光地を知りたい
京都駅から1時間以内で移動できる、関西の人気観光地「大阪」と「奈良」がお勧めです。
まとめ
人気の観光地・京都の中でも定番の観光スポットやお勧めのグルメ、宿泊施設、伝統行事を紹介してきた。
観光スポットがとても多いため、初めて訪れる方はどの観光スポットを巡るか、迷うはずだ。
そんな時は、ぜひこの記事を参考に観光プランを立ててみてほしい。





